【開催報告】FCP フォローアップ・ミーティング(2024年度第2回-11月)

開催日時:2024年11月18日(月)13:30~17:00
形式:オンライン(Zoom)

 フォスタリングチェンジ・ジャパンは、フォスタリングチェンジ・プログラム(FCP)ファシリテーターのスキルの向上とクオリティの維持を目的とし、定期的にフォローアップ・ミーティングを開催しております。

 2024年度、第2回目となる今回のフォローアップ・ミーティングには、第1回養成講座受講から第17回養成講座を受けられたファシリテーターの中から18名のファシリテーターが参加され、10都府県(・岩手・千葉・神奈川・新潟・富山・静岡・京都・広島・山口・熊本)より、11機関から報告が行われました。その内「実施報告」が4機関、「状況報告」が7機関からの発表となり、初めてFCPを実施した機関から実施経験がある機関、これから予定を立てる機関など、それぞれの状況からの参加者が集まりました。

 今回の実施報告では、昨年度ご参加いただいた参加者に、もう一度アプローチをかけ今年も参加いただいたり、プログラム自体をまだわかっていない里親さんには、個別訪問を行うことで不安を取り除くなど、ファシリの細やかな配慮によって開催に繋がった様子が伺えました。また、平日開催ではなく、土日開催を実施した機関からは、託児を設置していたが予想以上に子どもの参加が多く、保育士の増員を行った結果、それが里親さんが安心してFCPに参加でる環境になり、更に子ども同士の横の繋がりも出来たという報告は、大きな参考になりました。

また、今回初めて実施した機関からは、多数のファシリテーターがzoomでの養成講座受講者だったため、事前に他機関へ見学、オブザーバーとしての参加するなど準備に力を入れ、セッションではフラワーパワーを視覚的にわかりやす様にした工夫のアイデアは素晴らしく、他機関にとって良いヒントに繋がりました。その他、開催地が離れているなどの物理的な理由で里親さんが参加がしにくかった地域では、里親さんの繋がりで空き家を利用することができ、これまでと違た雰囲気でアットホームな実施ができた様子、また、時間配分についての相談では、タイムキーパーや事務局員などの別スタッフを加えることで改善したとあり、環境においての開催のし易さを作っていくことの需要さを改めて感じる機会となりました。

 状況報告では、子ども達が成長し春期の悩みが多くなってきている、また継続するにあたっての経費の問題、人事異動によるファシリ確保の難しさなど、毎年の開催が難しくなってきている機関からの課題や、欠席者に対してのフォローアップに費やする時間と内容の程度、家庭での実践での具体的なエピーソードを上げることの難しさ、FCP思春期版の和訳の難しいところについてなど、次の開催に向けて改善したい点での悩みがあげられました。

 先生方からのコメントでは、受講者が減っていく改善点として、最初の段階での研修から登録してもらい、里親さんの研修体験の1つにFCPを組みこんでもらう流れにしていく、また、発達障害の診断がある子どもたちの制度も上手く使って受けやすくする、企業を巻き込むなどの提案をいただいたり、思春期版については、わからないことがあれば都度問い合わせてもらい、ファシリの皆さんで良くしていく、そんな原案が出てくるといいのではと提案をいただきました。また、欠席者のフォローアップについては、基本的には要点を伝えて、あくまでもポイントを教えるぐらいで良いとし、ファシリと里親さんの距離感についても、ファシリは、「里親さんが考えて答えを出してやっていけるように」と言うところが大切なので、わかっているところ気になるところなど、里親さんの見方をみていくことが重要だコメントいただきました。

 年々、各地域でのFCPの実施回数が増え、フォローアップミーティングの参加者も充実してきています。今回は、ベテラン実施機関からこれから実施という機関がご参加いただいたことで、豊富な意見交換でき、課題や悩みについての改善点の見通しに繋がったのではないでしょうか。

 今回は、多くの方にフォローアップミーティングにご参加いただきましたが、全体的に時間が押してしまい、時間が足りなかったといったご意見もいただきましたので、今後の課題として、改善に向けて努めていきたいと思います。

参加者からの感想(一部)紹介

●実施した中での疑問点を聞くことができたり、アドバイスをいただけてとても有意義でした。発表の方にお聞きしたいこともありましたので、もう少し時間があるとよいのかと思います。

●他機関の取組みが今後の参考になった。チーム力が大切

●正規セッションの参加者の募集の仕方について聞くことができたり、講師の方にアドバイスをいただいて参考になりました。登録前研修の前にFCPのアナウンスをするというアイディアは参考にさせていただきたいです。

●前半から予定時間をおしていたことでそれ以降の発表者の気が急いたり、参加者も時間を気にして、発言や質問がしにくい状況があったのではないかと感じました。

●他機関の取り組みをすることができ、また工夫している点や悩みなども共有する中で、新たなアイディアを得ることができました。また、先生方の具体的な助言から、ガイドラインの確認や、今後の取り組みについて課題が明確になりました。

●みなさんのお話を聞き、それぞれの状況の中でどのように進めるか様々な工夫や気配りがみえ、勉強になりました。

尚、今回の次第、及び各機関の実施報告、状況報告の発表資料はフォスタリングチェンジジャパンのホームべージにあります、会員ページより観覧できます。

※会員ページのアクセスはFCPファシリテーターの方のみとさせていただきます